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段位について

10 時間前
読了時間: 2分

「段々に 段をのぼれば 段々の段は段々 険しかりけり」

「段々に 願いをかけて 段々の 段々高き 段にのぼらむ」草地貞吾(くさちていご)

 

 草地先生は、陸大卒、元陸軍大佐、関東軍参謀であられた。父とは懇意にしており、私も父に同行してよくお話を賜っていた。

 

 草地先生によれば、

 

「初段」素人と玄人、アマとプロ、一般大衆との境界である。

 

「二段」初段の継続。

 

「三段」初段と二段の完成。

 

「四段」初段、一、二、三の止揚。

 

「五段」二段、三段は休止の場合、四段に上がれば、そう簡単に滑り落ちることはない。五段はやっと五合目であり、再出発である。

 

「六段」六は五の継続発展であるが、五段が六段に進むのは難しい。

 

「七、八段」七、八は七転八倒、七重八重、七生報国、八百万神などの熟語にみる如く、末広がり、無限発展を表す。数学における微積分の究明原理のごとく、斯道における工夫原理に通じる。

 

「九段」九は窮に通ずる。無窮を意味する。単に数字の9にあらずして、深遠なる東洋哲理を包蔵する。だから九段は古来名人位とされた。そして九段は生存者では欠の場合が少なくなかった。それほど珍重敬仰するが故に、名人位(九段位)には絶大な価値と権威があった。

 

 若い時分に、私は分別もなく八段を頂いてしまったが、段位を器に例えるとしたら、それは生涯をかけても満たすことの出来ない器に足を踏み入れてしまったことになる。昨今その重大さを痛感している。2026.9.23会水

 
 
 

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