八重垣における脛囲い
血振いより納刀しつつ左足を退き中腰(腰を落とさぬこと)となり、右足と交差する所より抜きかけ左足を後方にサッと退き、腰を左に捻りて右半身となるや抜刀して脛を囲い、右脛に薙ぎ来る敵刀を受け留める。 1.納刀の起動の時、剣先を右に戻さぬこと。...
「間合い」という熟語の概念について(私考)
「間合い」とは彼我の距離、「間」と技を繰り出す時期とも言われ、斬撃の起点となるものであるが、小生はどちらも同義であると思っている。 この間合いや間は、目付や呼吸とほぼ同義であり、彼我の間(あいだ)にある空間である。空間と言うからには、そこには何も存在しないということで間とい...
福井虎雄先生の間と間合い
先生の技は雄大でダイナミックであり、ゆったりした印象さえありますが、その間はとても詰んでいて、我々がそれに合わせることは至難です。 常に敵と対峙し、動作は呼吸と一体化し、彼我の距離も十分に詰めているということが、先生の技前に絞って稽古している小生には見て取れます。2023....
演武における間合い
昔日、師から「演武を拝見するときは、演武場への入り方や礼式まで漏らさず目を凝らして観よと」言われた。 そのような訓えは言葉にしないと継承することが難しい。師はそのまた師から発せられたフレーズをそのまま言っていたようだ。これが伝承ではないだろうか。...
礼式動作の呼称について
小生は刀を腰に差すことを「帯刀(たいとう)」、はずすことを「刀(とう)をはずす」と習ってきた。 21代福井宗家の時代までは、指導書を拝見しても帯刀の説明の文章はあっても、刀をはずす動作についてのものは拝見したことはない。したがって音で聞いただけで、「はずす」は、どのような漢...