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本筋の考察

  • 執筆者の写真: shujuku
    shujuku
  • 6月5日
  • 読了時間: 2分

(空眼の目付)

 前方六尺(約2メートル)に目を付ける。打ち下ろしの時は切っ先を追うようにして、倒りた敵越しに六尺(約1.8~2メートル)に前に目を落とす。稽古場における目付けは壁や床ではなく、いわゆる空眼にて仮想的に向けるものである。 

 河野宗家の書物に空眼という表現見られる。空眼は一点に固執せず、八方心眼でみる心持で、無念無想の心境にも通ずるものと思われる。

 

(刃鳴りについて)

 樋の無い刀は刃鳴りがせず自分の動きを悟られにくく、樋入りの刀を用いると刃筋良し悪しが図れると言われ、技量の目安にもなる。

 一口で言えば、鈍い音ではなく、鋭い音が心地よい。

 なお、刃鳴りする所(位置)も重要で、頭上で鳴るのは最も良くなく、打ち下ろし終わる辺りで鳴るのが最上である。

 打ち下ろし終える最後まで切っ先に神経を集中させることが肝要である。

 

(鞘離れについて)

 鞘離れの瞬時が抜刀の生命線であるにも関わらず、優れた先達も具体的な仕方について語ることはなく、あえて見せることもなかった正に秘伝と言うべきものなのである。

 見せなかったというより、凡人の目には見えないと言った方が適切かも知れない。偶然にせよ断片的にせよ一瞬でも見えたら御の字というものである。

 それは、切っ先が鯉口を離れる前と後ろにおける鞘と鯉口と切っ先の振る舞いに秘められているものであろう。2025.6.5会水

 
 
 

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