臍下丹田
丹田は、概ね臍下(へそした)一寸五分、そこから一寸五分程奥に位置し、横隔膜は、胸部と腹部を隔てる筋肉の層であり、内臓の中で唯一の随意筋と言われます。
また、横隔膜のすぐ下には自律神経をつかさどる太陽神経叢があり、その三つに意を注ぐことが、武道においては、とても大切です。
居合で、下腹に力を込めるとは、丹田を充実させることです。
それは呼吸によってなされ、息を吸う時は横隔膜を下げ、息を吐きながら、水月(みずおち)を引っ込めますが、そのときに横隔膜は上がります。
一般的はそれを丹田呼吸といい、武道では、吐くときに下腹部に力を入れ、吸う時にも下腹部に静かな緊張を残し、吸う吐くに関わらず、肛門の括約筋はいつも収縮しているようにします。
居合では二歩幅時に限らず、常に丹田に気力が満ちていることが大事です。これは、稽古のみならず、心身の健康を保つためにも忘れたくないことです。会水