古武道の稽古のために
「古(いにしえ)を稽(かんが)える」のが稽古の意ですから、現実を基準に考えても仕方ありません。古武道を現代の様式に置き換えることは出来ないからです。
あくまでも関心を昔(過去)に向けなければならないのはそのためです。
昔といっても、未熟な過去の自分ではなく、先人、先師に思いを馳せ、原点に回帰することが稽古の意義になります。
しかしながら、漠然と古を振り返っただけでは何も得られませんので、そこには自分の考えが及ぶ具体的な対象がなければなりません。
優れた対象は概して一貫性を保っているものですから、もし複数の対象に当たる時には、一貫性を保つように努めたいものです。
先ずは、その対象を選ぶことが第一歩となり、それによって、稽古の方向性が決まります。2022.5.15会水
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