武道の本質
古来の武道の消失とともに武道の真髄も失われてしまうのではないか。
武術の本質は元々対敵にあり、そこを求めるところに稽古の奥深さがあるように思う。
昔ながらの形や動作は、現代武道の経験者には、不自然でスマートさが欠けるように映る面があるかも知れないが、それは古武道の欠点ではなく特徴であり、本質をついているところでもある。
そこを理解するとともに、体現する意思を持たないと武道の本質を守り続けることは出来ないと思う。
武道を現代に馴染みやすいようなアレンジや、本質から離れたルール化が進むと、日本在来の武道ではなくなり、気が付いたときには和風○○と呼ばれるものに改まってしまう。
在来種を残すためには、概念のみを唱えるのではなく、自らがその種子となるよう努めつつ出来るだけ多くの種をまくことが求められる。
また、植物であれば、ある程度までは雑種が入り込まないようにする事が出来るかも知れないが、武技は生身の人間が行う無形のものであるから簡単には行かない。
それを克服するためには、目標を一点に定める覚悟を持つことも一方法であると思う。2021.12.27会水
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