流派を見る私の目
私は福井21代宗家の技前のみを見て今日に至っている。
入門のきっかけも、今も居合を続けているのも、虎雄先生への憧れ故である。
したがって、その他の居合については学んだことがないので何も知らない。
虎雄先生の正坐からの抜きかける間も、鞘離れや打下ろしの妙も、それらが何処から来るのか唯々考えている次第である。
その輝きには感嘆せざるを得ないが、それは突然降って湧いてきたものではなく、先師から習い伝えられたものに違いない。それが正しき伝承の成せる技であろうか。
我々は先師の辿った道を引き継いで行くためには、芸術でない古武術の場合は新たな創造はなく古に学ぶことであろうから、あれこれと気を散らさず、自らが信じるものに一点集中しなくては何事も成就しないのではないか。
改めて、河野20代宗家と福井21代宗家との技前は異なる点があると言うことを耳にしたことがあるが、実戦から生じた技前は21代までは、矛盾なく継続していると私は稽古を通して感じている。
外形においても常々見比べていると、不思議にも両宗家の境目が見えなくなってくるものである。2024.6.9会水
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