継承・伝承
これまで、拙いことを書き、言ってきましたが、探求には果てがないに違いありません。 度々、正流云々という言葉も用いましたが、今になってはおこがましい限りです。 仮に、先師が残された箇条書きを分かった積りでいても、その技量を図るためには文言の奥深くに立ち入らねばなりません。...
身構えについて
胸郭を開き、首筋を上方に伸ばし、両肩を沈めます。 臀部を後方に沈めて直立します。そうしないと腰が引けて、後ろに曲がってしまいます。 通常での直立は足の中ほどに重心がきますが、動作のための直立では重心は足指に近くなります。手に刀を持っている場合は、いっそう前掛となります。...
細部に入る
体力のあるなしに関わらず、誰でも、何時からでも、筋力と運動能力の向上に努めることは不可欠です。 経験値や経年数とは無関係です。 技の細部に立ち入るためには、技を精密にするための筋力と運動能力が必要です。 運動能力は技術能力であり、筋力は手の内や呼吸、丹田力、気力等に関わって...
自分の内から出る技(2)
存在感とは、存在している感じがするという感覚に過ぎないので、確りと実態のある技にしたいものです。 自分の内から出る技とは言ったものの、実態のあるものは、変化せずに在るはずなので、それを常に変化している心で見つけることは出来ません。...
自分の内から出る技
存在感のある技とは、他の人の感想なので、自分とは全く関係ありません。 個人的にですが、今後は、実の在る、実際に存在する技をやりたいと思います。 その探求は、とても有意義な気がします。会水
陰陽の構え
陰の構えは、刀を右斜め前に傘を持つよう立て、陽の構えは刀を左斜め前に立てます。 これは、人が北を背にして南に向かって立った場合、左が陽が昇る方(東)で、太陽の陰が右になるからだと言われております。 つまり、日が出る方が陽(自分の左側)、陰(かげ)が出来る方が陰(自分の右側)...
緊急事態宣言期間中
期間中は富岡区民館が閉館なので、この機会に広々とした場所で稽古するのもよいかと思います。 例えば日本武道館を借り切って一人で稽古すると、空間が広いため、多分、刃鳴りの音もいつもより小さくなり、技と一体となる感覚を体験できるかも知れません。...
清明な意識
私感を交えず、雑味のない意識で行うと、邪気のない素直な抜刀になって行く。 技はどこから発せられ何処に戻って行くのか? 技を行じているのは誰なのか? これは、大切な問である。 業が存在するその根源を探求して行くと、私感が消滅し、意識が清明になって行く。会水
鞘の内
鞘離れの瞬時に敵を制することが居合道の本義であると言われ、当流の業の掟について(全24項)の中で「抜付けは必ず鞘の中から切り付ける事は最も肝要で、剣先を抜き出してから斬り付ける事は居合の最も不可とする所なり」と強く戒められております。(21代宗家の教え)...
斜刀の第二刀、第三刀
第二刀は、諸手上段となりつつ左足を進め、左足を踏み込むや敵の右肩口より向かって右斜下に袈裟に斬り下す(20代宗家はこれを大袈裟に斬ると言われた)。 第三刀は、更に諸手上段となりつつ右足を右斜前(約45度の方向)に進め、左足を右足の後方に踏み替えると同時に敵の左肩下より斜めに...