気剣体一致
物体である体は常に振動し静止していない。 固体である剣も振動し、気も同様である。 剣は体の一部である手に操られ、体は気が動かすと思われているが、それぞれ独立して勝手に動いている限り一致することはない。 三つが一つになったとき、振動は穏やかに静止し、気剣体が一致する。...
不動の姿勢
先ず、両方の踵(かかと)を付けて立ち、背筋を上に伸ばし、少しも動じることのない「直立不動」(ちょくりつふどう)の姿勢を取り、技は常にこの姿勢から始める。また、全般にわたり不動の姿勢を保つ心持で臨むことが肝要となる。「直立不動」という言葉を21代宗家はよく用いられていた。20...
正座一本目前(21代宗家)
(目付)座したる時の目付は、前方約十尺とし、一定の場所に固定しない。 (抜きかけ)刀は外に四十五度傾け柄頭で敵の中心を攻める心持で剣先三寸位まで徐々に抜く。 (抜き付け)物打ちより剣先を一気に抜き出す。 (振り冠り)剣先部は腰より約一尺五寸まで冠る。...
継承
「見た目の形、聞こえる言葉や書かれた文書」を糸口に探究し、実地を通して本質を察して行くことが方法の一つ。2021/9/14会水
武技について
先人が実利のなかで築いてきた武技を現代的に置き換えようとすると、その本質が失われてしまう。 スポーツのように身体的能力の向上を目指して工夫されるならそれはよいと思うが、それでは武技の目的から離れてしまう。 武技の鍛錬の眼目は運動能力ではなく対敵であるから、昨今のように競技と...
第三回昇段審査会
本日、当会の昇段審査会が実施されました。 2名が、三段を受審され、検証の指示により、指定技、自流技の計5本及び礼式について、お一人ずつ厳正な審査が行われました。 その結果、実技は受審段位を満たしており、とても気勢気迫がこもっておりました。これは一朝一夕に身に付くものではあり...
鞘放れ
鞘放れの時に手の内を締めてしまうと、切っ先が浮き上がり、刀勢が弱くなるので、鞘を放れた切っ先が前方に向かうように手の内を働かせることが大切です。210707会水
本質は近くにある
隙間を作ろうとせずに、その周辺にある余計なものを取り除けばそれが現れるように、技の本質も無駄を省いて行けば見えてくる。 実は、あれこれと考えを巡らせて、目的に近づこうと躍起になって得たものは本質からずれていることが多い。...
正体について
派の別なく居合共通の斬突をよく成すためには、先ず正しい体勢を身に付けなければなりません。 横一文字は正体でなくては切れませんが、そればかりではなく、正体は当流の技のベースとなる大切な体勢です。 そのことについては、大方が認識しているところですが、深く突き詰める人は少ないよう...
創意工夫
お手本も何かを探そうという意識で観察すると、今までは気づかなかったことが見えてきます。 稽古とは探求することですから、何の疑問も持たずにしていては、十年一日の如く何も変わりません。ましてや、自分が日々進歩していないと人に教えることはできません。...