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技の密度を高める

稽古の時に、細部にこだわることは、単に技を細かく分解することとは違います。

それは、反対に多くの技術(情報)を一つに集めるということです。情報量が多ければ、一本の技の密度は高まります。スカスカな技は波の立たない穏やか水面のように起伏がありません。起伏と言っても、技のメリハリとか強弱のことではなく、目には見えない波の動きのことです。

例えば、「Hz(振動数)」と同じような意味です。一動作の波の数が多ければ、技の密度は濃くなります。前稿で書きましたが、それが練度の高い技ということです。

常々述べておりますが、形の違いに注力することも全く無益とは言いませんが、その形の情報量を如何に高めるかが、稽古の鍵となります。

そのためには、詰め込むための情報が多くなくてはなりません。では、その情報を得るにはどうすればよいのか。

古武道の場合は、優れた先人の技から得る他ありません。先ずは翌々観察し、そこからヒントを実践を通して検証し、情報量を増やしていきます。その際、大切なことは集中することです。ここでいう集中とは、情報源を一点に絞るという意味です。

集中し焦点が定まらないと、先に述べた「波」が分散し変形し不規則となり、自ずと密度も薄くなってしまいます。2023.8.2会水

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