観察することについて
見取稽古をするときは、漠然とではなく、時には呼吸を合わせて見るなど、細かい動作や形にまで気を配ってよく観察することが必要です。映像で観る場合も同じですが、観察してイメージできたことを、自分で試したり、真似たりすることは、技の習得には大切だと思います。私はこれまで、目標とするお手本を真似し続けてまいりました。お手本とするべき対象は、いたるところにあることは、以前にも記した通りです。しかし、本質的なことを真似するためには、普段から観察眼を養わねばなりません。
演武大会等は、自分も含めて、参加者全員が日頃の成果を披露する場でもありますから、会場の後方から演武者の後姿を眺めるのではなく、演武者の正面にまわって 拝見することが、礼儀にかなうことだと思います。他人の演武をしっかり観れば多くのヒントを得ることが出来ます。
そのためには、技をまんべんなく見るのではなく、ポイントを決めて観るのも目を養う一つの方法です。また、他人に観られことで、自分も変化しますので、人前に出て観察されることはよい稽古になります。会水