静と動
「動静合一」などとも言われ、居合では、段位が上がるほどに認識しておきたいことの一つです。
動の前には静があり、静と動は交互に繰り返されますが、それらが合一するところにまで至りたいものです。
まずは、心身を落ち着かせて、「静」を正します。
人体はただでさえ微振動しているので、静止させることは容易くはありませんが、それを乗り越えるよう努めることで、人間技から武技への転換がもたらされます。
そのためには、体の重心がある臍下丹田に身心を委ねることも一つの方法です。
次に「動」についてですが、技を発動する際に反動に頼らず、正しい「動」の心掛けが必要です。反動とは正動の対局にありますので、同じく上下の丹田にたのんで、節のある動きや誇張した動きを制するようにします。
因みに下丹田は臍下丹田を指し、眉間の奥辺りに位置するのが上丹田で、特に意識をつかさどる座であると言われます。
十分に静止したところから発動された技は、静動のコントラストも鮮やかで清々しいものです。会水