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切っ先の深さについて

面部から真下への切下し、袈裟切り、横一文字、切上げのいずれの場合も切っ先が深すぎないように切る。

切っ先を深部に通すと刀勢にも影響がするので、結果的に切っ先の深・浅が生ずることはあるが、通常は切っ先三寸より先が用いられる。

また、切っ先を敵の体の深部を通したり、体中に残る切り方は自然ではない。

たとえば、江戸時代には切れ味を試すために、台に乗せた二つ重ねの胴を断ち切るなどの専門職による試し切りが行われたが、その際の切断面積が大きくなり、刀身の中ほどまで用いられたと思われる。当然、居合技とは別物であると認識されていたはずである。

無双直伝英信流では、敵に初太刀を浴びせ、敵の動静に応じて追撃する技が多いが、一の太刀が深すぎると、二の太刀が出にくくなり、敵が複数の場合はそれが命取りになる。

因みに、聞くところによると、試し切りと居合は、その技法と目的が異なるので、試し切りの技術が即居合の鍛錬に資するものとは考えにくい。居合は、古来より伝承されてきた実戦に基づく形を通じて、間と間合い、手の内等の習得を目指すものであると考える。会水

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