稽古という言葉
稽古という言葉は、日本では伝統的なものを習う時に用いられ、意味は近いが、練習とは区別されている。
「稽」は考えると読み、「古」は昔のことであるから、古(いにしえ)を考えるという意味になる。
また、「稽古照今」という熟語もあり、調べてみると、その直訳は、古(いにしえ)を稽(かんが)え、今に照らすとなり、 元々は、『古事記』に見られたもので、昔に学ぶという意味になるのだそうだ。
とりわけ、古武道における技の根拠は、その時代の要請によって編み出されたものだから、現代、それを学ぶために、稽古という言葉が相応しい。
従って、古武道における進歩とは、過去に向かって歩みを進めることになるのではないか。
そして、先人に習うことこそが、古武道を習う現代的意義であると思う訳である。2022.1.14会水
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