習得と伝達
技を習得するためには、よく見てすぐにやってみることです。そのとき、一挙手一投足の細部までを繰り返し真似することが近道になります。気軽にどんどん質問すると新たな発見もあり技が深まります。小生は誰よりも貪欲に質問しました。 今も故・福井先生に質問すると昔と変わらずに答えて下さい...
産経国際書展(国立新美術館)
五眼館道場 五戸敏明(光岳)先生の書「端虚」です。 文字にも居合にも気勢気迫を感じます。 いつもながら、謙虚で実直なお人柄に接し、清々しい気持ちになりました。会水
居合の見方
演武を直接見るのも、ビデオで見るのも、どちらも映像ですから、そこに違いはありません。 見る時に頭や心で見ると客観的になり評価が入ってしまうので、大半を取り逃がしてしまい、十分の一も見えませんから、心を空しくして主観的に見た方がよい。...
大血振り
大血振りは、順刀その一や正座の部の中で行われる血振りである。 これは、四指を開きつつ、手元を前方に出す心持で、打ち下ろした剣先の高さで右に回して、指先を横鬢に運び、そこから右下方に振り下す血振りである。 血振った姿は中腰であり、両つま先は45度位に開く。その時の左右の膝の間...
横血振り
「居技の場合」 打ち下ろした位置から布を裂くように一尺(約30センチ)右に開く。 鍔は膝の線、拳は膝の高さとし、刀身が概ね真っすぐ前方に向いている。 「立技の場合」 右真横に衣を裂くように開く。真横とは、打下ろした拳の位置が前後しないように真右に開くこと。...
顔
顔は敵に向けますが、斜め前え後ろ、左右の横、後ろの敵に向けるとき、顔だけ先に向けるのではなく、つま先とおへそと一緒に向けるようにします。 その時、目だけ動かすのではなくしっかりと敵に顔を向けます。即ち鼻筋を通して敵を見ます。...
伝承その2
技を正しく伝え残すには、技と同時に考え方を折々に話していくことが必要。 先ず言葉と共にやって見せ、真似してもらい、基礎が定着するまでは、それを「言葉」と「動作」で文字通りの手取り足取りやる。 後から指導方法を教えることは難しいので、技を教え時は、常々それが伝わるように努めた...
居合の本義
居合は座位あるいは歩行時等における敵の不意打ちに応じ、瞬時の技を以って敵を制する武術である。ゆえに技を芸術的観点から見ると、居合発祥の原点から離れてしまう感じがする。 また、居合の技は敵との関係性から出るものであるから、修練の主眼を先ずは攻防の効課効率に置きたい。...
宗家訓
(宗家訓) 「当流の居合を学ばんとする者は、古来より伝承せられ、 以って今日に及ぶ当流の形に聊かも私見を加うることなく、 先師の残された形を毫末も改変することなく、正しく後人に伝うるの 強き信念を以って錬磨せられんことを切望する。 剣は心なり。心正しければ剣正し。...
新しい展開
居合技の稽古は芸術作品を作るのと違って、一つ一つ弛まず積み重ねて行くというより、その都度、パッと新たな技を展開して行くという感覚のほうに近い。 例えると、今までの技を修正しながら年輪を広げて大きくなるのでなく、今より大きな輪にサッと乗り移るイメージである。...