居合の個性
同じ技を目指しても、生まれつき人の目鼻立ちが違うように、元々の違いが技の上に表れることが、居合における個性です。 同じ人が、同じ指導をしても受け手の技が異なってしまうのは、個性云々以前に、指導不備による規格外れか、悪癖ではないかと思います。...
イメージが大事
技を拝見すると、その方が居合道をどう考えているかが分かります。抱いているイメージ通りのものが技に表れるからです。 速さも求めている方の剣先は、最短距離を通るものですし、正しい形を重視すれば、理路整然とした技になるものです。...
技の言葉化について
私は長い間、明確な言葉による指導を受けてまいりました。 その言葉の中身は漠然としたものではなく、一センチメートル、あるいはもっと厳密な寸法や角度等が示されたものでした。それが、今の自分の糧となっております。 やはり曖昧でなんとなくの言葉では、場当たり的で後に何も残らず、受け...
居合道における形の意義について
古来伝承の形には剣の原理が内包されているので、形に忠実な稽古をすることが大切です。 形通りにやることは、鋳型にはめられているようで、少々不自由さを感じるかも知れませんが、形は技術の基本であると同時に極意も含まれているので、それは必要なことです。...
足の踏み位置
昨日は、窓を開けての稽古がちょうどよい気候でした。 居合で、「足至り、体至り、剣至る」といわれ、足が技の土台になります。 昨日の稽古で、足さばき以前に、足の位置が、体の安定や剣勢の元になると、改めて思いました。 剣先の位置や拳の位置、あるいは、目付、間合等から入っても、行き...
存在しているものと、していないもの
当道場は稽古時に、正統第20代河野百錬宗家による宗家訓を窓際に立てかけております。 そこには、「当流の居合を学ばんとするものは、古来より伝承せられ、以って今日に及ぶ当流の形に些かも私見を加うることなく、先師の残された形を豪末も改変することなく、正しく後人に伝うるの強き信念を...
稽古と演武の要点
如何なるときも目標を見据えていることが必要です。 その要点は、 「一、正しい姿・形 二、適正な足幅 三、正しい刃筋 四、正しい目付 五、正しい間と間合い」であり、一つ一つが他と関係していて、単独では成り立ちません。 技の要諦は大概そこに行き着きます。...
基礎技術
居合道の競技での優劣は、思うに審判員の資質に大きく左右され、必ずしも本来の技量が計られたものではありませんでした。 そのような第三者の目による評価は、根拠の浅い表面的でその場限りのものなので、一言ではそれは当てにならず、真実は自分にしか分からないものです。一喜一憂する必要は...
少数精鋭とは
「すぐれた者を少数そろえる」ことを少数精鋭だと思っておりましたが、少数ゆえに皆が精鋭になる」という意味もあるそうで、居合には後者が合いそうです。 確かに、居合道では集団な大きいと、精鋭が現れにくいような気もします。それは多人数への指導では内容が一律になるということよりも、む...
間と間合い
間と間合い 「間」と「間合い」は同義語のように思います。 居合では、間が大切ですが、それを時間軸で考えると、当方から敵に迫るのではなく、彼方から敵が現れると感じられます。言葉では表せないので、このように抽象的になってしまいます。...