伝承
誰かに技を伝えるためには、形の実演と、言葉を用いる二つの方法があります。 実技を見せるにはそれなりの技量が要りますが、言葉による表現のほうが容易です。 言葉で表現することは、誰かへ伝えるためだけでなく、自分を律することにもつながります。...
基本
習い事などで、「先ずは、基本を身に付けることが大切です」のように言われることがあります。 ですが、居合でいう「基本」は、稽古のステップとして、初心の時に習得するものという意味合いではなく、技の基底、根底をなす大本が存在する、むしろ高度な場所のことを指します。...
無心
居合には、無心になれという古来からの教えがあります。 「今、やっている技のことだけを考える」「技をやっている自分のことだけを考える」。 どちらの場合でも、そのことだけに集中し、他のことが何も頭に浮かばないという点で、集中は出来ています。...
国内回帰
我が国の製造業の国内回帰が出始めたとのニュースを今朝の新聞で見た。 「メイド・イン・ジャパン」の品質への評価の高まりのせいもあるという。 製造業の場合、海外に拠点を置くと、政情リスクも受けやすく、国内の雇用等の空洞化が生じかねないそうだ。...
稽古にあたって
稽古は、ルーティーンにならないよう、一本一本に気持ちを込めるのがよい。 特にはじめの一本目には精魂を込めたい。 稽古がスタートしたら、ペース配分はしないで、途中で身心が持たなくなった時にブレイクしたほうがよい。 ウォーミングアップして、次に備えるような感じは、居合の稽古には...
真剣
霊器と言われる日本刀を帯びることは意義深いことだが、居合道修行においては、その意識が真剣であれば、用いる刀が真剣でなくとも、全く不足はない。 刀は所持者の意識次第でいかようにも生かせるものであるから、「木刀」も使い方ひとつで「真剣」と同等な働きをする。その意味では、「居合刀...
お手本を真似ること
まずは自分のお手本を選びます。自らお手本を変える時が来るかも知れませんが、同時に複数のお手本は持たずに一つに決めたほうがよいです。気持ちが分散すると身体が混乱してしまうからです。 また、お手本は感性に合うものの方が、ストレスなく自分に入りやすいものです。...
居合の個性
同じ技を目指しても、生まれつき人の目鼻立ちが違うように、元々の違いが技の上に表れることが、居合における個性です。 同じ人が、同じ指導をしても受け手の技が異なってしまうのは、個性云々以前に、指導不備による規格外れか、悪癖ではないかと思います。...
イメージが大事
技を拝見すると、その方が居合道をどう考えているかが分かります。抱いているイメージ通りのものが技に表れるからです。 速さも求めている方の剣先は、最短距離を通るものですし、正しい形を重視すれば、理路整然とした技になるものです。...
技の言葉化について
私は長い間、明確な言葉による指導を受けてまいりました。 その言葉の中身は漠然としたものではなく、一センチメートル、あるいはもっと厳密な寸法や角度等が示されたものでした。それが、今の自分の糧となっております。 やはり曖昧でなんとなくの言葉では、場当たり的で後に何も残らず、受け...